ミニ保険ラボ

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フリーケアプログラムのデメリット!無料プランの落とし穴

 完全無料で保険に加入できるフリーケア・プログラム。各提携企業がチューリッヒ保険会社と連携して顧客サービスの一環として提供しているとのこと。保険料は各提携企業が負担しているため無料で保険に加入できるというカラクリです。

 楽天カード楽天銀行JCB三菱UFJ銀行Pontaを運営しているロイヤリティマーケティングなどからフリーケアプログラムの案内が来たという話をよく聞きます。一体何社が提携しているのか。チューリッヒの公式HPから提携企業を確認してみましたが約100社ほどが提携していました。中々大規模に展開している様子。

フリーケアプログラムの保証内容

 デメリットの前にフリーケアプログラムの保証内容を確認してみます。このフリーケアプログラムの保証内容は同一ではありません。各提携企業により内容が若干異なります。

がん診断一時金タイプ

 がん(悪性新生物)の診断確定時に10000円または30000円の一時金を補償。補償期間は1年または2年間。悪性新生物の補償のみで「上皮内新生物(軽微ながん)」は保障対象外です。

 上記無料プランの他に「充実補償プラン」という有料プランも追加で用意されています。がん診断一時金100万(上皮内新生物10%補償)+入院給付金5千+先進医療(1回1000万限度、通算2000万限度)。

入院一時金タイプ

 交通事故などで5日以上の入院をした際に30000円または50000円の一時金を補償。補償期間は3年間。無料プランは交通事故を原因とするケガによる入院補償のみです。車、電車、エレベーター、エスカレーター等の乗り物での事故、歩行中の交通事故等が対象。病気による入院は保障対象外です。

 有料の追加補償プランもあります。こちらは「普通傷害保険」です。無料プランと同じく病気は対象外。保険料1000円~いくつかの補償プランがあります。ケガによる死亡・入院・手術や最高1億円の賠償責任保険付き。

死亡補償タイプ

 交通事故などで死亡した際に死亡補償30万円。補償期間は2年または4年間。こちらも病気による死亡は対象外です。

 こちらも有料の追加補償プランがあります。上記入院一時金タイプと同様の補償です。

フリーケアプログラムのデメリット

個人情報の提供

 無料プランの申し込みにあたり、チューリッヒに対して少なからず個人情報を提供する必要があります。フリーケアプログラムの公式HPを確認すると「保険契約の引受に必要な範囲でお客さまの個人情報の提供を受けます。提供を受けた個人情報は、当社の個人情報保護方針に則って管理されます。」との文言があります。

 チューリッヒ程の大手企業が個人情報を適当に扱うことはありえません。とはいえ、チューリッヒでは2023年1月に外部委託企業による個人情報漏えい事故が発生している等なにがあるかは分かりません。一企業に個人情報を提供するリスクは認識しておく必要があります。

補償が少ない

 当たり前ですが無料プランの補償は少ないです。がん診断で3万円、交通事故による5日以上の入院で3万円などリスクとリターンは釣り合っていません。

 とはいえ無料ですからね。この保障があるから問題ない!という過度な期待さえしなければいいでしょう。

本当に完全無料?

 無料プランは完全に無料です。それは間違いありません。追加補償プランにさえ申し込まなければ無料で補償を受けれます。

 「無料で進呈」「フリーケア・プログラム」等と記載された封筒が届くとすべてのプランが無料と勘違いしてしまう方がいるかもしれません。無料プランと有料プランの2種類のプランがあることを理解したうえで申し込みましょう。

 補償期間終了後に自動で更新されてしまうこともありません。「1ヶ月無料!」と記載されていて、その後自動的に有料プランに移行される某動画サブスクサイトなどもありますよね。フリーケアプログラムでは無料プラン終了後に有料プランに移行されるようなことはありません。加入したのを忘れていて無駄なお金を払ってしまったという心配はいりません。

まとめ

 フリーケアプログラムには複数のプランがあります。がん一時金タイプの選定条件はイマイチ分かりませんでしたが、入院一時金タイプと死亡補償タイプは年齢で選別している様子でした。65歳未満の方には入院一時金タイプの提供、65歳以上の方には死亡補償の提供といった感じです。

 また、フリーケアプログラムの案内が重複して届くことがあります。1社に申し込み後、他社からも案内が来たのであれば重複して申し込みしてしまって良さそうです。1社から申し込んだにせよ、複数社から申し込んだにせよチューリッヒに対して個人情報を提供することになりますからね。

 フリーケアプログラムの記事を書いていて楽天の「楽天ミニ保険」のことを思い出しました。楽天ミニ保険も無料でがんの補償を契約できる無料保険です。楽天ミニ保険は1年限定でがん(悪性新生物)一時金5万円といった内容です。気になる方は下記の記事を参照いただければと思います。